【翻訳】HTTP/3(daniel.haxx.seのブログ記事)
daniel.haxx.se のブログ記事 HTTP/3 の翻訳です。この記事は翻訳支援エディタ phra-phra.com を使って翻訳しました(手前味噌)。翻訳の許可は元記事のコメントで了承いただきました。
長い間 HTTP-over-QUIC と呼ばれていたプロトコルは名称が変更され、正式に HTTP/3 になります。Mark Nottingham の提案が最初のきっかけとなりました。
QUIC トランスポートプロトコルを策定するために IETF に QUIC ワーキンググループが組織されました。QUIC は UDP 上で動く TCP の代替です。もともと QUIC は Google の試みとして始まりましたが、それが発展して「UDP上で暗号化されたHTTP/2」プロトコルを作る試みとなりました。
IETF 内でこのプロトコルを標準化するプロジェクトが始まったとき、二つの層に分離されました。トランスポート層と HTTP 層です。トランスポートプロトコルは他のデータの転送にも使えるという考えがありましたし、またその用途は HTTP や HTTP ライクなプロトコルだけに限らないだろうという想定もありました。けれども、名前は依然として QUIC のままだったのです。
QUIC のコミュニティにいる人たちは、IETF と Google の QUIC プロトコルを区別するために、非公式に iQUIC とか gQUIC といった名前を使っていました。(IETF と Google のプロトコルは細部において大きく違っていたからです。)「iQUIC」上で HTTP を送るプロトコルは長らく「hq(HTTP-over-QUIC)」と呼ばれていました。
IETF 103 で行われた QUIC ワークキンググループのミーティングで Mike Bishop がプレゼンテーションを行い、部屋中の者をハッとさせました。このスライドの最初のロゴに考えが端的に表されています。
2018年11月7日、Litespeed の Dmitri は、 HTTP/3 で実装された二つのサーバー間の最初の相互運用を Facebook と共同で行い、成功裏に完了したと発表しました。Mike Bishop の HTTPbis セッションに関するプレゼンテーションは、ここで見られます。ミーティングの最後に、新しい名前は HTTP/3 になるとコンセンサスが得られました!
以上。HTTP/3 は、トランスポート層に QUIC を使用した、次世代の新しい HTTP バージョンです。